題名 ・・・・・ 『 Lifeのためのすきま 』
寸法 ・・・・・ 高さ135×幅80×奥行き75(Cm)
材質 ・・・・・ 浮金石、木、鉄
(制作年・・・・・ 2007.4)
作品製作の意図(思い)
『私は、ある時から種子というものに
よりよく、自分らしく生きていきたいと願う
私自身や人間の心情を重ね合わせて、たびたび
制作のモチーフとするようになってきました。
私にとっての種子は、新しい生命が充填された
カプセルだと感じています。
種子は発芽するとき、土の中で
横たわった状態から、地表に向かって
立ち上がるのだといいます。
種子から出てくるのは、芽には違いないのですが
私は何かそれ以上の「気」を放ちながら
芽吹いてくるのではないかという気がします。
生命の息吹きというものでしょうか?
土の栄養、エネルギーを吸収して
土の中で立ち上がり、芽を出す種子。
その生命感という見えないモノを
彫刻の石と空間によって
また台座までも作品化することで
見て下さる方と共有できるように
表現したいと考えました。
私は、彫刻の面白さ、力のあるところというのは
題材をありのままに「再現」するのにとどまらず
人間の日常の意識・感覚では、
見えない、見えていないモノ・コトを
かたちに「再構成」することによって
人々と共有できるようにすることだと
考えています。
このような考えから、私はこの作品で
地中から種子へのエネルギーの流れを視覚化して
みようと試みました。
この作品を見て下さる方が
このかたちのあとの、種子の成長の先までも
イメージして、楽しんで頂けるようでしたら
私はとても嬉しいと思います。』