題名 ・・・・・ 『 立ち上がる 』
題名 ・・・・・ 『 立ち上がる 』
寸法 ・・・・・ 高さ129×幅90×奥行き50(Cm)
材質 ・・・・・ 伊達冠石、木台座
(制作年・・・・・ 2005.4)
題名 ・・・・・ 『 立ち上がる 』
寸法 ・・・・・ 高さ129×幅90×奥行き50(Cm)
材質 ・・・・・ 伊達冠石、木台座
(制作年・・・・・ 2005.4)
作品制作の意図(思い)
『私は、ある時から種子というものに
よりよく、自分らしく生きていきたいと願う
私自身や人間の心情を重ね合わせて、たびたび
制作のモチーフとするようになってきました。
私にとっての種子は、新しい生命が充填された
カプセルだと感じています。
種子は発芽するとき、土の中で
横たわった状態から、立ち上がるのだといいます。
種子から出てくるのは、芽や根には違いないのですが
私は何か、それ以上の「気」を放ちながら、芽吹いてくる
のではないかという気がします。
生命の息吹きというものでしょうか?
そんな、息吹きや生命感という、には見えないモノを
彫刻の石と空間、ポジティブ(実)とネガティブ(虚)の
関係によって、「空間のかたち」で表現してみたいと
考えました。
素材の石は、宮城県南部の丸森で採れる
伊達冠石(だてかんむりいし)を用いています。
原石を割り出した石ではなく、
1万年から10万年前に、土の中でマグマが冷えて
丸く塊になったものを、掘り起こして採取される石です。
別名、「泥かぶり」とも呼ばれるこの石は、
表面に鉄分の多いオレンジ色の土をまとってます。
そんな自然石のかたちを、この作品に活かしました。
私は、いつも自分の制作する作品が、彫刻として、
内包する空間が、見て下さる方々の、内奥の空間へ
通じる力を持っていたらと、願いながら制作しています。
この作品を見て下さる方が、石で彫った、
種子、芽のかたちの間に、立ち上がるものを
見いだし、感じ取って下さったら、私はとても
嬉しく思います。』