題名 ・・・・・ 『 Upward 』
寸法 ・・・・・ 高さ145×幅90×奥行き80(Cm)
材質 ・・・・・ 黒御影石
(制作年・・・・・ 2006.4)
作品制作の意図(思い)
『この作品は、モニュメント(記念碑)的な
存在感、造形を指向して制作しました。
「上の方へ」という意味の題名で、上へ上へと
上昇する、そして重いものを二つの柱が支えあうかたちを
明快に抽象化して表現したいと考え、制作しました。
重いものを二つの柱で支え合うかたちは、私たちの社会の
中にみられる様々な「関係性」を抽象的に形象化しています。
その「関係性」というのは、例えば夫婦・親子で、
大切なもの、かけがえのないものを支えあうということ。
企業や組織などで、相反する立場の者同士が互いに
協力して、何か一つの目標を掲げるということ。
あるいは、パートナーシップを持っている立場の者同士が
互いに支えあって、一つの理念を掲げること、などを
イメージしています。
そういう「関係性」を二本の柱と、それに支えられ、
掲げられる球状の形態で、単純明快に形象化しました。
このように明快なコンセプトを、
見て下さる方に、明快に率直に伝えることのできる
力のある造形表現を
私は、目指していきたいと考えています。
この作品によって、見て下さる方が、なにかしら
ご自身にまつわる大切な「関係性」を想い起こす
ひと時をもって頂けたなら、私はとても嬉しく思います。
また、球状のかたちを支えているものが、二本の柱だけ
ではなく、その間の空間が、重いモノを押し上げる、
力と密度のある、生きた空間として伝わったなら、
とても嬉しく思います。』